2008年1月アーカイブ

翻訳サイトの言語ペア


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翻訳サイトがラインナップしている言語ペアのうち、もっともよく使われるのはやはり「英語→日本語」と「日本語→英語」となります。この次には日本語と中国語のペアが来るものと思いますが、これらは全て日本語がらみです。それは当然ですね、ここは日本ですから日本語がベースになるは当たり前のことです。よく見ると各翻訳サービスサイトの言語を見ていると大半が英語を中心に色々な言語と翻訳できるようになっていたり、または日本語を中心に色々な言語と翻訳が出来るようになっています。ですが、翻訳の需要はこれだけではありませんね。
世界に目を向けるとフランス語をドイツ語に、中国語をロシア語に、スペイン語を中国語に...このように様々な言語ペアの翻訳需要があるはずです。当然日本に居てもこのような日本から見れば馴染みのうすい言語のペアで翻訳をしたいということもあって不思議ではありません。
そんな時に使えるサイトがあります。翻訳前の言語と翻訳後の言語をそれぞれ自分で自由に選択することが出来るので、そこにある言語は全て組み合わせ可能ということになります。筆者も経験がありますが、見たこともないような言語を日本語に翻訳するにはまずその言語を英語に翻訳して、その英語を日本語に翻訳ということをしていました。翻訳システムを一度でも通るとかなりおかしな文章になってしまうのはご存知の通りですから、2回も通ってしまうと最初の意味と全く違う文章になってしまうかも知れません。
そのため、このように直接翻訳したい言語を選べるようになっているサイトは大変重宝します。
それを可能にしているサイトとして代表的なのが「WorldLingo」というサイトです。筆者が利用し始めた頃は英語のサイトしかありませんでしたが、今回この記事を書くにあたってアクセスしたら日本語版のサイトがあることを知りました。WorldLingoはもともと翻訳を専門に行っている企業で、そのサービスをインターネット上で展開しているのがこのサイトです。このサイトのすごいところは先ほどお話した、あらゆる言語の直接翻訳が可能なことです。英語ベースならほとんどの言語に翻訳することが出来るのですが、日本語からポルトガル語やイタリア語に直接翻訳する、なんていうことも可能です。早速試しに日本語からイタリア語へのテキスト翻訳をやってみました。筆者はイタリア語を全く理解できないので、それをもう一度日本語に戻してみると、ちょっと「?」な部分もありましたが、ギリギリ合格点といった内容でした。

医学・医療分野専門の翻訳


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医学の世界は翻訳サービスを非常によく利用する"お得意様"業界であることをご存知でしょうか。というのも、医学の世界は早い時期からグローバル化が進んでおり、最新の医学を吸収し続けるにはかなりの語学力が必要になるからです。
筆者はかつてある仕事で京都の国際会議場で開催された最新医学の学会会場に行ったことがあります。その学会は心不全に関する最新の研究論文やレポートが発表される場で、世界的な製薬会社が開催していた世界規模の学会でした。世界各国から心不全の最新研究をしている医師や学者が参加して研究発表を行うのですが、言語は全て英語です。かつては患者を診察した時に記入するカルテはドイツ語で書くというのが常識でしたが、最近の医学界は英語が世界共通語になりつつあります。英語圏の医師や学者が発表する論文は当然のごとく英語で記述されており、演壇でも英語にて発表を行います。ですが当然ながら優秀な研究者は何も英語圏だけに居るとは限りません。日本にも優秀な研究者はたくさんおられるわけですし、中国やブラジル、インドなど英語を母国語としない国も同様です。これらの国の研究者が論文発表を行う際にも、言語はやはり英語です。
先ほど申し上げた京都の学会において、日本人の研究者も英語で研究発表を行いました。世界的な学会なので世界各国から研究者や医師が集まっていましたが、やはり参加者の中で一番多いのは日本人です。日本人の研究者が発表し、質疑応答となった際に日本人の参加者が英語で質問をし、それに日本人が英語で答えるというなんとも不思議な光景が広がっていたのを覚えています。しかもお互いに英語がそれほど堪能ではなく、しどろもどろの英語で一生懸命質疑応答をしていました。同じ日本人同士なら日本語で会話すればいいのに、と思ったものですが会場に居る外国人の参加者に伝われないので、やはり英語でないとダメだそうです。ですが医学界ではこれが全く珍しい光景ではありません。
言うまでもありませんが、医師は医学についてのプロであって翻訳や言語学のプロではありません。そのため、最新の研究論文を読んだりする際に言葉の壁にぶち当たる人も少なくありません。そのため、医学界は翻訳のお得意様なのです。
医学や医療に関する英語は一般の英語と違って専門用語が頻繁に登場します。普通の翻訳家であっても、これらの専門的な医学用語を知らないとなかなか翻訳がスムーズに進みません。そこで、医学・医療分野専門の翻訳サービスがあります。

ほんやく検定


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グローバル化が進み、言語の壁があるにもかかわらず、世界の国をへだてる壁は明らかに低くなりつつあります。現在、日本の商社は中国企業との取引が飛躍的に増大しているために中国への転勤、中国への出張は珍しくなくなってきています。中国語は苦手だから、と言っていては仕事にならないので、好む好まざるにかかわらず、商社マンは中国へと向かいます。これは当然中国側にしても同じことで、日本語が全く出来ないから日本には行けない、と言っていたのでは仕事にならないのです。日本と中国の経済的な相互依存は急激に進んでいるため、この傾向は今後もさらに強まるでしょう。
それでも日本では日本語、中国では中国語が母国語なのでその言葉以外は全く分からないという人が大半です。それは英語においても同じです。そのため翻訳の仕事はますます重要度が高まってきています。これだけ翻訳の仕事が多いとなると、それを自分の仕事にしようとする人も増えます。外国語大学を卒業していたり、その国に住んだことがある、などの理由で外国語をネイティヴレベルで使いこなすことが出来れば何の問題も無いのですが、ちょっと勉強しただけでも"外国語が出来る"と言い切ってしまうことは出来ます。そんな"自称翻訳家"が増えると、翻訳の仕事を任せる側にとっては仕事の品質についての評価がしづらくなります。そこで注目されているのが翻訳能力を客観的に評価する検定です。
翻訳の能力を評価するための検定試験として代表的なものが「ほんやく検定」です。社団法人日本翻訳連盟という業界団体が行っている英語翻訳能力の試験です。実務に即した翻訳能力を評価することが出来る試験内容となっているので、これを取得しているとそのレベルに応じた翻訳能力があるということを証明することが出来ます。何かと資格好きな日本人の性質がそのまま形になったような資格ですが、これがなかなか実務的です。ほんやく検定は実用レベルとして1級から3級まで、基礎レベルとして4級から5級までありまして、3級では「理解力、表現力に欠点があるものの試験時間という制約がなければ翻訳力があると認められる」と定義されているように難有りながらひとまず認めましょうというレベルなのですが、1級ともなると「専門家の翻訳であると認定する」とあります。3級はまだしも1級を持っている人になら本格的な翻訳を任せられそうな気がしますね。ほんやく検定の公式サイトにサンプル問題が掲載されていました。学生時代に英語が大の得意科目であった筆者も試しに3級の問題をやってみましたが、かなり苦戦しました。

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