ほんやく検定


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グローバル化が進み、言語の壁があるにもかかわらず、世界の国をへだてる壁は明らかに低くなりつつあります。現在、日本の商社は中国企業との取引が飛躍的に増大しているために中国への転勤、中国への出張は珍しくなくなってきています。中国語は苦手だから、と言っていては仕事にならないので、好む好まざるにかかわらず、商社マンは中国へと向かいます。これは当然中国側にしても同じことで、日本語が全く出来ないから日本には行けない、と言っていたのでは仕事にならないのです。日本と中国の経済的な相互依存は急激に進んでいるため、この傾向は今後もさらに強まるでしょう。
それでも日本では日本語、中国では中国語が母国語なのでその言葉以外は全く分からないという人が大半です。それは英語においても同じです。そのため翻訳の仕事はますます重要度が高まってきています。これだけ翻訳の仕事が多いとなると、それを自分の仕事にしようとする人も増えます。外国語大学を卒業していたり、その国に住んだことがある、などの理由で外国語をネイティヴレベルで使いこなすことが出来れば何の問題も無いのですが、ちょっと勉強しただけでも"外国語が出来る"と言い切ってしまうことは出来ます。そんな"自称翻訳家"が増えると、翻訳の仕事を任せる側にとっては仕事の品質についての評価がしづらくなります。そこで注目されているのが翻訳能力を客観的に評価する検定です。
翻訳の能力を評価するための検定試験として代表的なものが「ほんやく検定」です。社団法人日本翻訳連盟という業界団体が行っている英語翻訳能力の試験です。実務に即した翻訳能力を評価することが出来る試験内容となっているので、これを取得しているとそのレベルに応じた翻訳能力があるということを証明することが出来ます。何かと資格好きな日本人の性質がそのまま形になったような資格ですが、これがなかなか実務的です。ほんやく検定は実用レベルとして1級から3級まで、基礎レベルとして4級から5級までありまして、3級では「理解力、表現力に欠点があるものの試験時間という制約がなければ翻訳力があると認められる」と定義されているように難有りながらひとまず認めましょうというレベルなのですが、1級ともなると「専門家の翻訳であると認定する」とあります。3級はまだしも1級を持っている人になら本格的な翻訳を任せられそうな気がしますね。ほんやく検定の公式サイトにサンプル問題が掲載されていました。学生時代に英語が大の得意科目であった筆者も試しに3級の問題をやってみましたが、かなり苦戦しました。

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このページは、isが2008年1月 8日 17:35に書いたブログ記事です。

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